行動の報告
「山口のこえ」発足集会で山城博治さんの講演
昨日、山口県徳山市に日帰りで行ってまいりました。山口県の黒髪島ほか1島(採石場の持主は、門司と同じ業者なので、土砂搬出計画には門司地区としてひとくくりにされている)から辺野古に土砂が搬出される…それに反対するため「辺野古に土砂を遅らせない!」山口のこえ 結成集会が開かれたのでありますが、その前段に「土砂搬出反対全国連絡協議会」」の役員会を行うということで、行って来たわけです。
で、「山口のこえ」結成集会のイベントとして、辺野古基地建設阻止ののため、キャンプ・シュワブゲート前座り込みの先頭に立って闘う、山城博治さんを呼んで講演会を行うということなので、山城さんの話を聞いてまいりました。
会場は、元近鉄百貨店跡の、周南市役所別館(仮庁舎)6階の大会議室です。

百貨店の跡地を適当に区切ったところなので、会議室内にでっかい柱があり、とても邪魔でしたが、会場は満員で、立ち見の方もおられました。
主催者あいさつの後、「全国協議会」共同代表の阿部悦子さんから、これまでの「全国協議会」結成と彼女がそのために訪れた場所をパワーポイントで説明…柱が邪魔で見えませんでした。
いよいよ山城さんの登場です(ただ、山城さんは前段の役員会の時からオブザーバー参加されておりました)…まずはじめに、自分は呼ばれて講演に行ったことはあるが、「土砂搬出反対全国協議会」については、逆にこちらからあいさつに来た、この運動がいかに沖縄で闘う人に勇気を与えているかということを述べに来たと述べられました。

その後は、おおまかに3点ほど話をされました…なぜ、名護市が「基地建設反対の市長」を選んだのか、昨日告示された宜野湾市長選挙について、そして現在のゲート前の様子と展望です。
名護市からなぜ「基地建設反対」の稲嶺市長が選ばれたのか…実は「辺野古基地建設」が決まった後、「北部振興策」で10年間に100億円、年間10億円もの補助金がばらまかれた…しかし、天から補助金が降って来ても、実は使い道が無い。そこでハコモノ建設に走る。また99年にはそれを目当てに一人親方から有限会社、株式会社も含め、建設会社がドンドン出来た。辺野古区の公民館は9億円かかっている(ここで会場から驚きの声…確かに辺野古区の公民館は、立派です)。しかし、補助金というのは常に地元の負担も求める。沖縄だったら一割…だから10億の金が降って来ても、1億は自治体が負担して「何か」をしなければならない…またハコモノの光熱費や維持費は自分達で出さなければならない…結局これでは自治体が持ち出すばかりになる…というところから「おかしい」という声が広がり出した。それが稲嶺市政を生み出したということだすです。
稲嶺市政になって、どうなったか?市の職員が自ら考え、汗を流しで仕事を見つけてくる、必要な補助金を引き出してくるようになった。そのおかげで振興策が無くても、かえって使える予算が増えたそうです。
山城さんは翌日、これも選挙が告示された岩国市の選挙対策本部にあいさつに行って「基地と振興策の街づくり」なのか、「基地を拒否して自分達で街づくりをするのか」が問われていると言ってくるそうです。
続いて、宜野湾市長選挙について…「(ネガティブキャンペーンは良くないという話もあるが)今の市長がやっていることをバンバン言おうぜ!こんなヤツらは政治家じゃねえだろう!」とテンションアップ。現知事の「悪事」とは、宜野湾市にある最後の労健施設を、ある業者に任せて勝手に処分したこと、7700名にも上る青年の名簿を、自衛隊から要請があったからと言って渡したこと…その他、「オスプレイ」に反対する市民を、市民駐車場から排除したり、役所のトイレも使用禁止にするという、徹底した「自公政権べったり」ぶりのことだそうです。「普天間基地」に関して、現佐喜真市長は「固定化には断固闘う」と述べていますが、山城さんにいわせればそれは「辺野古移設賛成」ということ…自らは決して「辺野古移設賛成」とは言わない(言うと選挙で負ける公算が高い)のです。
さて、辺野古・シュワブ前の現状です。SNSでは毎日、座り込んで重機搬入を阻止しようとする市民に対し、機動隊が暴力的に「排除」されて残念…というような情報が流れていますが、山城さんは「楽観的」です。
実は「水曜行動」というのが今まで設定されておりまして、水曜日には「島ぐるみ会議」等から人を割りふって300ぐらい人を集めるようにした。機動隊は沖縄県警と警視庁と合わせて300名体制だから、これで頑張れば昼頃まで工事を止めることが出来た。で、先週木曜日、初めて「木曜行動」を実施し、これも380名程が集まって工事を昼まで止めることが出来た。これをあと1日増やして、週の3回は工事を止める…500名も居れば、完全に止まる。
何も1週間ずっと止める必要は無い。土木工事は「出来高払い」だから、工事が遅れれば入って来る金が少なくなる…10億の工事を請け負った場合、半分しか出来ていなかったら5億しかお金が入ってこない…しかし業者は10億分の資金調達、資材・労務の調達を行っている、完全に赤字になる(注:本当はこんなに単純なものではなく、契約額の大きな工事には「前払い金」というものが工事着手前に支払われる…これで最初の資材・労務を調達せよということだ…しかし工事の遅延が赤字に結びつくことは常識である)…これは高江のヘリパッド建設阻止闘争でも役立った…今や業者は防衛局関連の仕事を嫌がっている。また、止めるのは昼までで良い(というか、朝6時…集合のため4時に起きたりすると、12時のお昼時には、「8時間労働」をしたことになる)…昼から夕方までの短い時間で出来る作業量は知れている…そこに1日日当を作業員に払えば赤字になるので、これも業者が嫌がる…とのことだそうです。
そして今、シュワブ前で座り込んで止めている人の大半が「団塊の世代」…最初は「若者がいないなぁ~」と嘆いていたが、そうじゃない!我々は「黄金のシルバー世代なんだ。民主主義を実践してきた世代なんだ」…とポジティブに捉えているのだそうです。
講演の途中、何度も大げさなジェスチャーと笑える語り口で、終始楽しく話されていた山城博治さん…この人、昨年4ヶ月程「悪性リンパ種」の治療のため、入院していたとは思えないほどの元気さでした。
それでも山城さん、やはり「ゴボウ抜き」が続くと悔しくて涙声になるそうです…で、辺野古の闘いでは、歌ったり踊ったりして楽しく過ごすことも、大切なこと…講演の最後に「座り込め」と「立ち上がれ」(坐ったり立ったり、沖縄の闘いは忙しいのです)の唱をみんなで歌いました。(歌詞は配られた資料中にありました)
山城さんの講演が終わった後、2、3質問があり、最後に「全国土砂搬出反対協議会」の共同代表、奄美大島の大津さんからしめのあいさつ…
この後、「全国協議会」の役員他は近くの居酒屋で山城さんとの交流会があったのですが、私は月曜日の仕事があるので(講演会の設定が、日曜の午後5時~7時というのは、なんとかならなかったのでしょうか?山城さんの都合を重視したのでしょうが)、高松まで新幹線でトンボ帰りです。
私たち「全国協議会」も、新しい方針を決めましたので、今後の活動の糧になるような講演でした。決してあきらめずに、頑張りましょう!
で、「山口のこえ」結成集会のイベントとして、辺野古基地建設阻止ののため、キャンプ・シュワブゲート前座り込みの先頭に立って闘う、山城博治さんを呼んで講演会を行うということなので、山城さんの話を聞いてまいりました。
会場は、元近鉄百貨店跡の、周南市役所別館(仮庁舎)6階の大会議室です。
百貨店の跡地を適当に区切ったところなので、会議室内にでっかい柱があり、とても邪魔でしたが、会場は満員で、立ち見の方もおられました。
主催者あいさつの後、「全国協議会」共同代表の阿部悦子さんから、これまでの「全国協議会」結成と彼女がそのために訪れた場所をパワーポイントで説明…柱が邪魔で見えませんでした。
いよいよ山城さんの登場です(ただ、山城さんは前段の役員会の時からオブザーバー参加されておりました)…まずはじめに、自分は呼ばれて講演に行ったことはあるが、「土砂搬出反対全国協議会」については、逆にこちらからあいさつに来た、この運動がいかに沖縄で闘う人に勇気を与えているかということを述べに来たと述べられました。
その後は、おおまかに3点ほど話をされました…なぜ、名護市が「基地建設反対の市長」を選んだのか、昨日告示された宜野湾市長選挙について、そして現在のゲート前の様子と展望です。
名護市からなぜ「基地建設反対」の稲嶺市長が選ばれたのか…実は「辺野古基地建設」が決まった後、「北部振興策」で10年間に100億円、年間10億円もの補助金がばらまかれた…しかし、天から補助金が降って来ても、実は使い道が無い。そこでハコモノ建設に走る。また99年にはそれを目当てに一人親方から有限会社、株式会社も含め、建設会社がドンドン出来た。辺野古区の公民館は9億円かかっている(ここで会場から驚きの声…確かに辺野古区の公民館は、立派です)。しかし、補助金というのは常に地元の負担も求める。沖縄だったら一割…だから10億の金が降って来ても、1億は自治体が負担して「何か」をしなければならない…またハコモノの光熱費や維持費は自分達で出さなければならない…結局これでは自治体が持ち出すばかりになる…というところから「おかしい」という声が広がり出した。それが稲嶺市政を生み出したということだすです。
稲嶺市政になって、どうなったか?市の職員が自ら考え、汗を流しで仕事を見つけてくる、必要な補助金を引き出してくるようになった。そのおかげで振興策が無くても、かえって使える予算が増えたそうです。
山城さんは翌日、これも選挙が告示された岩国市の選挙対策本部にあいさつに行って「基地と振興策の街づくり」なのか、「基地を拒否して自分達で街づくりをするのか」が問われていると言ってくるそうです。
続いて、宜野湾市長選挙について…「(ネガティブキャンペーンは良くないという話もあるが)今の市長がやっていることをバンバン言おうぜ!こんなヤツらは政治家じゃねえだろう!」とテンションアップ。現知事の「悪事」とは、宜野湾市にある最後の労健施設を、ある業者に任せて勝手に処分したこと、7700名にも上る青年の名簿を、自衛隊から要請があったからと言って渡したこと…その他、「オスプレイ」に反対する市民を、市民駐車場から排除したり、役所のトイレも使用禁止にするという、徹底した「自公政権べったり」ぶりのことだそうです。「普天間基地」に関して、現佐喜真市長は「固定化には断固闘う」と述べていますが、山城さんにいわせればそれは「辺野古移設賛成」ということ…自らは決して「辺野古移設賛成」とは言わない(言うと選挙で負ける公算が高い)のです。
さて、辺野古・シュワブ前の現状です。SNSでは毎日、座り込んで重機搬入を阻止しようとする市民に対し、機動隊が暴力的に「排除」されて残念…というような情報が流れていますが、山城さんは「楽観的」です。
実は「水曜行動」というのが今まで設定されておりまして、水曜日には「島ぐるみ会議」等から人を割りふって300ぐらい人を集めるようにした。機動隊は沖縄県警と警視庁と合わせて300名体制だから、これで頑張れば昼頃まで工事を止めることが出来た。で、先週木曜日、初めて「木曜行動」を実施し、これも380名程が集まって工事を昼まで止めることが出来た。これをあと1日増やして、週の3回は工事を止める…500名も居れば、完全に止まる。
何も1週間ずっと止める必要は無い。土木工事は「出来高払い」だから、工事が遅れれば入って来る金が少なくなる…10億の工事を請け負った場合、半分しか出来ていなかったら5億しかお金が入ってこない…しかし業者は10億分の資金調達、資材・労務の調達を行っている、完全に赤字になる(注:本当はこんなに単純なものではなく、契約額の大きな工事には「前払い金」というものが工事着手前に支払われる…これで最初の資材・労務を調達せよということだ…しかし工事の遅延が赤字に結びつくことは常識である)…これは高江のヘリパッド建設阻止闘争でも役立った…今や業者は防衛局関連の仕事を嫌がっている。また、止めるのは昼までで良い(というか、朝6時…集合のため4時に起きたりすると、12時のお昼時には、「8時間労働」をしたことになる)…昼から夕方までの短い時間で出来る作業量は知れている…そこに1日日当を作業員に払えば赤字になるので、これも業者が嫌がる…とのことだそうです。
そして今、シュワブ前で座り込んで止めている人の大半が「団塊の世代」…最初は「若者がいないなぁ~」と嘆いていたが、そうじゃない!我々は「黄金のシルバー世代なんだ。民主主義を実践してきた世代なんだ」…とポジティブに捉えているのだそうです。
講演の途中、何度も大げさなジェスチャーと笑える語り口で、終始楽しく話されていた山城博治さん…この人、昨年4ヶ月程「悪性リンパ種」の治療のため、入院していたとは思えないほどの元気さでした。
それでも山城さん、やはり「ゴボウ抜き」が続くと悔しくて涙声になるそうです…で、辺野古の闘いでは、歌ったり踊ったりして楽しく過ごすことも、大切なこと…講演の最後に「座り込め」と「立ち上がれ」(坐ったり立ったり、沖縄の闘いは忙しいのです)の唱をみんなで歌いました。(歌詞は配られた資料中にありました)
山城さんの講演が終わった後、2、3質問があり、最後に「全国土砂搬出反対協議会」の共同代表、奄美大島の大津さんからしめのあいさつ…
この後、「全国協議会」の役員他は近くの居酒屋で山城さんとの交流会があったのですが、私は月曜日の仕事があるので(講演会の設定が、日曜の午後5時~7時というのは、なんとかならなかったのでしょうか?山城さんの都合を重視したのでしょうが)、高松まで新幹線でトンボ帰りです。
私たち「全国協議会」も、新しい方針を決めましたので、今後の活動の糧になるような講演でした。決してあきらめずに、頑張りましょう!
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