故郷の土で辺野古に基地をつくらせない!   香川連絡会

香川県小豆島から沖縄、辺野古基地建設のための土砂が搬出されようとしています。辺野古基地建設に反対し、小豆島・瀬戸内海と辺野古・大浦湾の自然を守りましょう! 連絡先:nishihansenあっとyahoo.co.jp(あっとを@に変更して下さい)

報道等

 18日以降の出来事を、まとめます。

 あちこちで報道等されていますように、沖縄・高江で「警備」をしている大阪府警の機動隊が、反対運動をしている者に対し「土人」「シナ人」等の差別発言をしました。
 目取真俊さんのブログ 「海鳴りの島から」…
 「黙れ、こら、シナ人」「土人」、あまりにもひどい大阪府警機動隊の実態
 
 リンク先の記事、ユーチューブ画像にしっかり写っています。「土人」も「シナ人」も差別用語です。大阪府警は沖縄に対する差別意識にまみれているとしか考えられません。

 これに対し、19日夜、大阪府の松井知事がツイッターでこうつぶやきました。
 「表現が不適切だとしても、大阪府警の警官が一生懸命命令に従い職務を遂行していたのがわかりました。出張ご苦労様」

 差別をしておいて、この発言は無いでしょう…松井知事は大阪府警の機動隊が、何をしているのか自分の目で確かめたほうが良いようです。
 松井知事は20日に報道陣の取材に対し、次のように答えました。沖縄タイムスより
 松井大阪知事「相手もむちゃくちゃ言っている」「土人」発言の機動隊を擁護
 【大阪】沖縄県東村高江周辺の米軍ヘリパッド建設に反対する市民に対し、大阪府警の機動隊員が「土人」などと差別発言をしたことに関して、大阪府の松井一郎知事は20日午前、「発言は認められないし、反省すべきだ」と強調する一方、「(発言した隊員)個人を特定して、メディアが鬼畜生のようにたたくのは違うんじゃないかと思う。職務を一生懸命やってきたことは認めたい」との考えを示した。登庁時に記者団の取材に応じた。(以下略)
 翁長知事は、筋が違うと不快感を示しています。
翁長沖縄知事、大阪知事ツイートに「筋が違う」と不快感
 沖縄県の翁長雄志知事は20日午前の定例会見で、米軍ヘリパッド建設に反対する市民に、大阪府警の機動隊が「土人」と発言したことに対し、大阪の松井一郎知事がツイッターで「府警の警官が一生懸命命令に従い職務を遂行していたのがわかりました」などと投稿していたことには、「県民からすると、筋が違うのではないか」と不快感を示した。(以下略)

 一方、山城博治さんは当初、「鉄線を切った」疑いで逮捕されていたのですが、それが立件できないと見ると、新たに「公務執行妨害」で再逮捕されました。なお、この再逮捕で新たに一人、逮捕者が出ています。
山城議長を再逮捕 公務執行妨害・傷害容疑で
 東村高江の米軍北部訓練場工事用道路で侵入防止フェンスを設置していた沖縄防衛局職員(42)に暴行を加えたとして、県警警備1課は20日、沖縄平和運動センターの山城博治議長(64)と神奈川県の牧師の男性(31)を公務執行妨害と傷害の容疑で逮捕した。
 逮捕容疑は8月25日、通称「N1裏地区」で工事現場への侵入防止フェンスを設置していた男性職員の腕を強くつかみ、肩をつかんで激しく揺さぶる行為などで頸椎(けいつい)捻挫と右腕打撲のけがを負わせた疑い。県警は2人の認否を明らかにしていない。
 山城議長は17日に器物損壊容疑で逮捕された。弁護人によると、検察は20日、同容疑で身柄を引き続き拘束する勾留請求をし、那覇簡裁は却下したが、那覇地裁が勾留を認めた。20日夜に山城議長と接見した三宅俊司弁護士は「警察は一般的に勾留満期で再逮捕する。今回は請求が却下されると見越して再逮捕したのだろう。(反対運動の中心人物を)何が何でも拘束したいのは明らか。極めて悪質な手段で、住民弾圧だ」と批判した。

 容疑が8月25日のことです…2ヶ月間、何をしていたのでしょうか、警察は?沖縄防衛局の職員から「被害届」が出ているハズですが、そんなに長くほったらかしにしておいたのでしょうか?

SNSで「緊急カンパ」の要請が流れています…

「緊急支援カンパのお願い」
日頃より高江ヘリパッド阻止行動に対するご支援ありがとうございます。
報道等で既にご存じの事と思いますが、先日器物損壊で逮捕された現地行動実行委員の代表、山城博治に対して検察側はさらなる拘留延長を裁判所に求めましたが、裁判所はこれを認めず今日の夕方の釈放が決まりました。しかし、県警はそのまま名護署内において、傷害、公務執行妨害で彼を再逮捕しました。阻止行動の核である山城博治を長期拘留する事で運動を潰し、明らかに遅れている工事の挽回を狙ったものです。これは私たちの阻止活動を、何がなんでも封じ込めようとする安倍政権のなりふり構わない弾圧にほかなりません。このような脅しに対して獄中の山城博治が屈する筈は有りません。それどころか、獄中から私達をねぎらい、励ましてくれています。そんな思いに応えるべく私達もより一層の行動の強化を図るべく努力しております。
そこで、常日頃ご支援をいただいている皆さんにさらなるお願いです。複数の逮捕者を抱えながら、同時進行で工事阻止行動を行うための活動資金が足りません。厚かましいことと思いますが、全国の皆様の暖かいご支援を改めてお願いすることとなりました。この趣旨にご賛同いただけましたら、ぜひ下記口座宛にカンパ、ご支援をお願い致します。
安倍が高江のオスプレイ・ヘリパッド建設を諦めるまで、共に頑張りましょう!



都市銀行から→ゆうちょ銀行へ
お振込みの場合
店番 708
番号 15149791
名前 玉城 聖子 タマシロ セイコ

ゆうちょ銀行から→ゆうちょ銀行へ
お振込みの場合
記号 17000
番号 15149791
名前 玉城 聖子 タマシロ セイコ

琉球銀行 大宮支店
口座番号(フ)(404)607754
口座名義人 間島 孝彦 マジマ タカヒコ

報道等

山城博治さん逮捕!

 昨日17日、山城博治さんが逮捕されたそうです。琉球新報WEBより…
 鉄線2本切り逮捕 沖縄・高江で米軍ヘリパッド抗議の山城議長 沖縄県警が器物損壊疑い
 沖縄県警名護署は17日、米軍北部訓練場(沖縄県東村・国頭村)内で沖縄防衛局がヘリパッド移設工事現場で使用していた有刺鉄線を切断したとして、沖縄平和運動センターの山城博治議長(64)を器物損壊容疑で現行犯逮捕した。山城議長は取り調べに黙秘しているという。接見した金高望弁護士は逮捕手続きに疑義があると指摘し「必要性のない不当な逮捕だ」と話した。
 逮捕容疑は17日午後3時31分ごろ、北部訓練場内で工事現場と提供区域内を隔てるフェンスに設置された有刺鉄線2本をペンチのようなもので切断した疑い。防衛局の通報を受けた警察官が、山城議長が区域外へ出るまで追跡し、東村高江の県道70号に出た後の午後4時22分、準現行犯として逮捕した。区域外での逮捕について県警は「現場周辺に十数人の抗議参加者がおり混乱が予想されたため、追跡し出た時点で逮捕した」と説明し、日米地位協定上の理由ではないとした。

 なんでもパトカーに拘束された中で、逮捕をいいわたされたそうです。

 この時期に現場指揮者への不当な逮捕…高江ヘリパッド建設の遅れに対する政府・防衛局の「あせり」の現れかもしれません。

行動予定

 森の映画社作成、「高江 森が泣いている」 の上映会を、高松でも行うことになりました。

 日時:10月20日(木) 19:00~21:00

 場所:大田あゆみ政策事務所(香川県高松市松島町2丁目4-12)
     コトデン志度線 松島二丁目駅降りてスグ

  連絡先090ー8698ー2124
  kyoudoukoudouあっとgmail.com(あっとを@に直して下さい)

平日の夜、こぢんまりとした場所ですが、是非ご参加下さい。



行動の報告

御所浦土取場視察

  翌2日は、御所浦島の土取場を案内していただくと共に、地元の方のお話を聞く会です。 
  御所浦島は、天草上島の南側にある島で、白亜紀の地層がむき出しになっています。恐竜やアンモナイトの化石を産出することから、天草御所浦ジオパークに認定されました(今は天草全体が天草ジオパーク に認定されています) 

 天草上島の棚底港までマイクロバスで行き、そこから乗船します。

 ここが「白亜紀の壁」といわれる、土取場です…島の中心街から反対側にあります。

 位置関係は、こんな感じです。小豆島の土取場もそうですが、なかなか生活圏から見えない所で採石業が行われているわけです。


 とんがった岩は、昔は島と離れていたのですが、今は岩ズリによって陸続きとなってしまいました。向うに溜められている「土砂」らしきものが、辺野古に運ばれるのでは?と言われています。

 採石の積み出しは船で行うのですが、桟橋が小さいため、大きな船は横付けできません。辺野古への搬出は1万トンぐらいの大型船へ「ピストン輸送」で積み込むのではないかと考えられます。

 熱心に説明される、地元の方

 私たちも真剣に見ています。
 
 八代海を隔てて、対岸は水俣です…水俣からは、この御所浦の土取場が良く見えるそうです。
 
採石後は、段切りして植生するよう、県から「指導」されているそうですが、全くその様子はありません。そもそもこのような急傾斜で山を削ると、植生が根付かないのです。

 さて、島をぐるりと1周して、御所浦の港、本郷港に上陸

 御所浦白亜紀資料館の見学です。

 恐竜の「ウンコ」の化石だそうです。さわると運がつくとか…

 全て御所浦で出たものではありませんが、様々な化石が展示されています。

 見学の後、隣の施設で説明会です。

 土取場で注意しなければならないのは、いつの間にか穴を掘られたり、ダム状の構築物が作られて、そこにヘドロや製鋼スラグなどの産業廃棄物が捨てられることです。ここも例にもれず、山の上から見るといつの間にか「湖」が出来ており、そこにヘドロやスラグのようなものが捨てられていたということです。
 「製鋼スラグ」等はグリーン購入法 に指定され、道路の路盤材や砂の代替品、セメントの改良材等に利用されるのですが、そのせいか「有価物」として取引されたものの、適当な所に適切な管理もなされず「放置」されるケースも多いのです。それらは高アルカリでPHが高く、また様々な重金属が溶出したりして、海洋環境を汚染します。 
 「製鋼スラグ」に関して、共同代表の阿部悦子さんは、「排出元の企業をつきとめ(どうも水島のJFE関係のようです)、そこに強い態度で臨むこと(今治で撤去させることに成功した)」が大切だそうです。
 また、漁業者と採石業者の仲は悪くないか(悪ければ採石業者の違法行為を止めることが出来る)…という質問が出ました。「上のほうでは仲良くなりたがっているようだが、下はそうでもない」とのこと…

 「採石業法」は、砕石業者に対して環境への配慮することをほとんど規定していません…これを変えること、環境配慮型に運用させてゆくことも大切です。目の届かない所で「悪いこと」をさせてはなりません。これが巡り巡って、辺野古に土砂を出させない、土取場での環境破壊を許さないことにつながります。

 ここで昼食のお弁当を食べて、港に戻ります…

 今日のスケジュールはこれで終了です。

行動の報告

 10月1日、2日と「辺野古土砂搬出反対全国協議会」の総会およびイベントが、土砂搬出地の一つである熊本県天草にて行われました。

 場所は、天草市、本渡港から歩いて20分ぐらいの天草宝島国際交流会館ポルト です。13:00から総会開始です。


 全国および地元天草、熊本から約150名が集まりました。まず2015年度の活動報告、決算と会計監査報告、2016年度の行動方針など、各地の取り組みとともに話が進みました。最後、2016年度予算と役員(任期は2年なので、ほぼそのまま継続)を決定しました。
 またチョイさんの沖縄日記 で、辺野古・高江の情勢を発信するとともに、自ら辺野古で抗議船の船長をしている北上田毅さんと、弁護士の板井優さんが新たに顧問として迎えることになりました。
 
 15:00からイベントとして、3階のホールでティンクルズ(地元の大正琴を弾くグループ)による沖縄音楽の講演会

 北上田毅さんの講演「辺野古の今後の動きと土砂搬出反対運動に期待するもの」

 沖縄では、国が県の「埋立認可取り消し」を違法だと訴えた裁判が、一審で国側の勝利となり、現在最高裁で争われています…しかし県側が「負ける」可能性は高いし、県は負けたら「判決には従う」と言っています…が、まだ県で出来る対抗手段は沢山あるのだそうです。
 続いて、ヘリ基地いらない 二見以北⒑区の会 から浦島悦子さんの講演「ジュゴンの海に抱かれて」です。

 辺野古・大浦湾の自然が、いかに環境が豊かで生物多様性に富んでいるのか、大浦湾の自然が保全されている裏で、「基地を維持する」ための「公共事業」でいかに沖縄の自然が破壊されてきたのか…ということが語られました。
 最後は、地元、永野隆文さんによる「天草御所浦と水俣」と題する講演でしたが、時間が大分おしてきたのでほとんど端折っての話でした。
 「水俣病」は対岸の水俣だけだは無く、天草でも患者を出したこと、水銀に汚染された海は埋め立てられ「公園」のようになっているが、そこに水俣病についての記述をいれさせたこと等が書かれました。写真は「川内原発」再稼働反対に立ち上がる人々です。

 終わってから近くの旅館にて、ささやかな交流会が持たれました…天草の誇る新鮮な魚介類がいっぱいです。

その他地域の行動

 昨日28日、東京の日比谷野外音楽堂で「9・28日本政府による沖縄の弾圧を許さない集会」が開かれ、2500人もの人が集まりました…琉球新報WEBより…
 基地建設強行許さない 東京で2500人抗議
 【東京】米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設、北部訓練場のヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設を強行する政府が沖縄の民意を強権で押しつぶしているとして、「『止めよう!辺野古埋立て』国会包囲実行委員会」は28日夕、東京都千代田区の日比谷野外音楽堂で「9・28日本政府による沖縄の弾圧を許さない集会」を開いた。県民や市民団体などから約2500人(主催者発表)が参加。「沖縄と共に闘うぞ」などと声を上げた。
 沖縄から駆け付けた沖縄平和運動センターの大城悟事務局長は「今も多くの支援があるが、もっと多くの人が高江や辺野古に足を運んでほしい」と呼び掛けた。

実効委員会のHPはこちら

その他いろいろ

 「辺野古土砂搬出反対全国協議会」のニュース、№5が来ました。今回から名称が「つながる力」となりました。

―目次―
≪三重≫市民への敵対をあからさまにしたJFEエンジニアリング横浜本社
≪山口≫阿部共同代表を招き、搬出予定地の学習会
≪愛媛≫高江の「ヘリパッド建設反対行動」に参加して
≪首都圏≫「何としても阻止を」首都圏で全国交流会
≪東京≫岩ズリの契約は済んでいない…国会答弁で判明
≪沖縄からの便り≫三正面攻撃を許してはならない
インフォメーション

いちばん最初が
辺野古のケーソンをつくらせない三重県民の会 の報告です。8月26日、16,629筆の署名を持って、横浜のJFEエンジニアリング本社に午後2時に行ったところ、警備員が中に入れてくれない…二週間も前からきちんと手続きをふんで申し入れているにもかかわらず、本日は休業で責任者がいないので対応できない…まったくふざけた対応です。
申し入れ書だけ渡して、署名は持ちかえったそうです。またいつか署名を持っていきたいとのこと…

報道等

 国が沖縄県の辺野古埋立許可の取り消しは違法だと、沖縄県を訴えていた裁判で16日、国側の主張を全面的に認める判決が出されました。沖縄タイムスより。
 裁判長「普天間の被害除去には辺野古しかない」 辺野古訴訟、県は上告へ 
 沖縄県名護市辺野古の新基地建設を巡り、石井啓一国土交通相が翁長雄志知事を訴えた「辺野古違法確認訴訟」で福岡高裁那覇支部(多見谷寿郎裁判長)は16日、国側の請求を全面的に認め、県側敗訴の判決を言い渡した。多見谷裁判長は「普天間飛行場の騒音被害を除去するには、辺野古に新基地を建設するしかない」と指摘。翁長知事が下した辺野古の埋め立て承認取り消しの違法性を認め、国の是正指示に従わず違法に放置していると認定した。 
 在沖海兵隊の地理的優位性や抑止力などを理由に埋め立ての必要性を認めるなど、国の主張に沿った内容であり、県民の反発が高まるのは必至だ。
 辺野古の埋め立て承認や取り消しを巡り、司法判断が下るのは初めて。県側は判決を不服として、23日までに最高裁へ上告する方針で、年度内にも判決が確定する。
 訴訟では知事が取り消し権を行使できる裁量や、国が都道府県の事務に介入できる範囲が争点となった。
 判決は承認取り消しについて「処分の違法性を判断するには、仲井真弘多前知事の承認処分を審査する必要がある」と指摘。「前知事の判断に瑕疵(かし)はない」とし、翁長知事の取り消しは裁量を逸脱しているとした。
 国交相の是正指示は「都道府県の法定受託事務の処理が違法であれば、指示が許可される」と述べ、適法と判断した。

この判決に関しての、琉球新報の解説です。司法、国の主張確認 違法確認判決 専門検証なく結論 上告審向け政府と県、神経戦も
   
 沖縄県名護市辺野古の埋め立て承認取り消しを巡り、福岡高裁那覇支部は16日、国の主張を全面的に認める判決を下した。「普天間飛行場の被害を除去するには、本件埋め立てを行うしかない」と断定し、国が主張した「沖縄の地理的優位性」を認定するなど、司法として異例の踏み込んだ内容だった。
 だが裁判では安全保障や環境など、専門分野で県と国の主張が対立した中、多見谷寿郎裁判長は県側が申請した専門家に対する尋問を却下し、今回の結論を導き出した。判決後、県側代理人は「尋問もしていないのに、なぜ専門的なことをここまで事実認定できるのか。裁判所は全知全能と勘違いしている」と強く批判。県幹部は「『辺野古ありき裁判』だ」と憤った。
 前知事による埋め立て承認に違法な瑕疵(かし)があったかが争点となった今裁判。福岡高裁那覇支部が、県による安全保障や環境などの専門家の証人申請を却下した際、県側に浮上した危機感は、裁判所が埋め立て承認の瑕疵を実体的に審査せず、手続き論だけで淡々と国有利な判決を出すことだった。
■国の書面かと
 だが判決はむしろ国側の主張をことごとく採用した上で「公有水面埋立法の審査対象に国防・外交上の事項は含まれるが、地方自治法などに照らしても、国の本来的任務に属する。国の判断に不合理な点がない限り尊重されるべきだ」とした。“尊重”が反映された判決文を読んだ県幹部は「まるで国の準備書面のようだ。定塚さん(国側代理人の定塚誠法務省訟務局長)が書いたかと思った」と皮肉った。
 「素晴らしい判決。ここまで言及するとは思わなかった」。国側の主張を全面的に認める内容だったことに、政権幹部も“予想外”とばかりに喜々とした様子で語った。
 ただ辺野古新基地建設を推し進める国側、関係閣僚の受け止めは「異口同音」に抑制的だ。菅義偉官房長官は判決後の定例会見で「引き続き国と沖縄県との間の和解の趣旨に沿って、誠実に対応していきたい」と述べ、最高裁判決が確定するまで県との協議を続ける姿勢を示した。
 新基地建設を推し進める防衛省、訴訟の原告となった国交省、国側代理人の法務省のいずれも同様の見解を示している。
 国側の表立った発言が控えめなのは、県が最高裁に上告することも見据え、県との「対話姿勢」を見せ続けるためだ。そのため菅氏は臨時国会の状況を見ながら来県したいとの考えを表明。北朝鮮の核実験強行で中止となった稲田朋美防衛相の来県も今月下旬を軸に再調整されている。
■綱引き
 その背景には「和解条項に沿った行動を取る国と、逸脱する県」という構図を演出しようとする姿勢もにじむ。
 翁長雄志知事は訴訟の第2回口頭弁論後の会見で「ありとあらゆる方策を持って造らせない」と述べるなど、建設阻止の姿勢を崩していない。県が上告すれば年度内には最高裁判決が下されるとみられるが、県が埋め立て承認の撤回など別の対抗手段を取り続ければ、工事はさらに遅れる可能性がある。
 防衛省幹部は知事の姿勢に不快感を示しながら「われわれとしては確定判決が出て一刻も早く辺野古の埋め立てを再開することが目標だ。国と県が合意した和解条項に従わないのはおかしい」とけん制する。
 だが県側は「今回の訴訟の係争対象はあくまで埋め立て承認の『取り消し』だ。今後も県の有する権限で国の工事を適切に審査し続けるのは当然の権利だ」としている。初の判決を迎えた中で、既に協議をうかがいながら今後を見据えた神経戦が始まっている。
(島袋良太、仲村良太)

本来は、前知事の行った「埋立承認」に瑕疵があったかどうか…ということが争点にならねばならないのに、県側の専門家の尋問を却下して「国側の結論」を押し付ける、きわめて悪質な判決です。

 県は上告することを決定しています。裁判期間中は工事をする理由はないので、工事自体は止められます。しかし最高裁判所でこの判決が覆るとは、とても思えません…安保関連では、最高裁は国(行政)べったりです。

 一方で、まだ県側には基地建設を止める行政手段が残っています。そして何より、「辺野古基地建設反対」の声はますます広がり、現地での阻止行動も続くでしょう。

 あきらめてはいけません。「勝つためには、あきらめないこと」です。

報道等

 ついに自衛隊が出てきました…琉球新報WEBより…
 国、米軍着陸帯工事に自衛隊ヘリ投入 県道越え重機運搬
 【ヘリパッド取材班】東村と国頭村に広がる米軍北部訓練場での新たなヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設で、沖縄防衛局は13日午前9時すぎから自衛隊のCH47輸送ヘリ2機による重機の輸送を始めた。午前11時現在、3回にわたって4トントラックやキャタピラのついた作業用車両などをG、H地区に運び込む様子が確認された。米軍施設建設のために自衛隊機が出動するのは異例。米軍北部訓練場のヘリパッド建設に絡む工事で自衛隊機による重機が輸送されるのは初めて。
 重機は新たにヘリパッドを建設するN1地区やG、H地区と県道70号を挟んだ場所にあるメインゲート内にあるヘリパッドから、重機などをつった状態で県道の上空を輸送している。県道では車両の通行もあり、安全上の観点から県民の批判が高まるのは必至だ。
 自衛隊機は13日午前6時すぎからN1付近の上空を旋回するのが確認された。その後、メインゲートそばのヘリパッドに着陸。同日午前9時前から重機の輸送準備が始まった。ヘリは陸自木更津駐屯地の中央即応集団第1ヘリコプター団に所属している。
 建設に反対する市民らはダンプカーによる砂利搬入の阻止行動を取ったが、午前11時30分現在、ダンプカーは確認されていない。
 メインゲートでは建設に反対する市民らが「県道の上空を飛ぶな」「自衛隊機まで使うのか」などと怒りの声を上げた。
 自衛隊機による重機搬入の様子を確認した沖縄平和運動センターの岸本喬事務局次長は「自衛隊機の使用だけでも考えられないが、県道70号を越えての輸送は許せない。まさに県民の頭越しで超法規的措置だ。これが法治国家と言えるのか」と憤っていた。
【琉球新報電子版】

 第一次安倍政権の時、辺野古で環境アセスメント(法的手続きを経ない、違法なものでした)を阻止するため、海上阻止行動が激しく闘われていました。そこに「省庁間協力」という名目で、護衛艦(掃海母艦)「ぶんご」が派遣されたことがあります。「市民運動」に「軍隊」がさしむけられたのです。

 沖縄戦を体験した沖縄では、復帰当時ほどではありませんが、自衛隊に対する拒否感情があります。また宮古島・石垣島に自衛隊を配備する動きもあり、「自衛隊」への感情は複雑でしょう。

 とはいえ沖縄の自衛隊は、大量の不発弾処理を地道に行うなど、県民の気持ちをつかむ努力をしてきたことも事実です。

 しかし、今回は米軍の基地建設に公然と協力する姿を見せたのです…しかも動員されたのは千葉・木更津駐屯地の中央即応集団です。中央即応集団のHP を見ますと「ゲリラや特殊部隊による攻撃等が生起した場合に、各地に部隊を迅速に派遣します。」と書いてあります。

 まさに高江に居る住民、市民を相手にした「軍事行動」に他なりません。まさに標的の村とされています。

 こんなことを許していてはなりません。

報道等

  高江でのヘリパッド建設を強行するために、重機をヘリコプターで搬入すうるというとんでもないことが行われました。琉球新報EWBより

 北部訓練場、大型特殊ヘリで重機搬入開始
 【ヘリパッド取材班】東村と国頭村に広がる米軍北部訓練場のヘリパッド建設を巡って、沖縄防衛局は9日、民間の大型特殊ヘリを投入して、工事用の重機やその部品など約1時間で計5回にわたってG地区とH地区ゲート付近に設置された作業ヤードに搬入した。
 環境影響評価検討図書によると、工事に関連する重機などの空輸は1日5回以下、計20回とあるため、残りは15回となる。作業にヘリを使用したのは今回が初。ヘリは伊江島から飛び立ったとみられる。
 ヘリはN1地区ゲート付近に事前に置かれていた資材や重機をつり、5回に分けてH地区付近の作業ヤードに運んだ。約5分間隔で5往復し、午後3時過ぎに作業を終え北西方向に去った。「工事やめろ」などと訴える建設工事に反対する市民の頭上を約40分にわたって行き来した。

 確かにヘリで重機を搬入すれば、確実に工事の「準備」はできるでしょう…でも、作業員はどうするのでしょうか?
 今、ヘリパッド建設の作業員は「警察の車両に乗って」作業場に通っているようです…しかしそれも現地の闘いで、作業を遅らせることは出来ています。

 そのうち産業員も、ヘリで運ぶ…まるで空挺部隊ですね…ということがおこるかもしれません。

 しかし、ヘリを使った運搬には、天候の制約もあります…また、当然、お金もこれまで以上にかかります。

 地元住民や沖縄県民の意思を無視して、私たちの納めた税金を、こんなことに使ってもらってはならないと思います。
 
 

 

 また、チョイさんの沖縄日記には、次のようなことが書かれています。
 
 >ヘリコプターはどこでも好き勝手に離発着できるのではない。空港以外の場所から離発着する場合は、国土交通大臣から「場外離着陸場」の許可を得ることが必要となる(航空法79条)。その許可にあたっては、周辺の障害物、標識等について、安全を確保するための基準が求められる。また、今回は、ヘリが重機を吊り下げて空輸するのだが、その場合は航空法81条の「最低安全高度」の許可手続きが必要だという(吊り下げ空輸の安全基準を「最低安全高度」の許可の中で審査するというのはもう一つ合点がいかないのだが)。

 沖縄では、通常の「場外離着陸場」の申請は那覇空港事務所が窓口だが、今回のように物を輸送する場合や乗客を乗せる場合は大阪航空局の所管となる。大阪航空局に電話して、今回、北部訓練場で「場外離着陸場」の申請・許可が出されているか聞いたのだが、「個々の事案については許可の有無はお答えできない」として逃げられてしまった。それでも、「米軍基地の中」、「自衛隊機」の場合も航空法に基づく手続きが必要ということは確認できた。すなわち、今回のヘリパッド工事でヘリによる空輸を行う場合にも、航空法の規定が適用されるのだ(中略)
 今回のヘリパッド工事におけるヘリの空輸に関して、大阪航空局は現地踏査を行ったのだろうか? やんばるの豊かな森の中でのヘリの離発着であるから、申請内容が現地の状況と齟齬がないかどうか、十分に確認する必要があるだろう。
 大阪航空局は、今回のヘリコプターによる「場外離着陸場」の申請内容、重機の吊り下げに関する安全審査の内容をただちに明らかにすべきである。

 かなりいい加減な調査で、ヘリによる重機運送が認められていることが示唆されています。
プロフィール
香川連絡会
香川県小豆島から、沖縄辺野古基地建設のための土砂が搬出されようとしています。沖縄の基地問題は、沖縄だけの問題でありません。日米安保、環境保全、地方自治等、日本全国で考えないといけないものです。
私たちは、小豆島からの土砂搬出問題を通して、辺野古基地建設反対を香川県民の問題として考え、行動する団体です。

出来ることから、しなやかに、かつ力強くやっていきましょう!
てぃーだイチオシ
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